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マイコプラズマ肺炎

 
 

マイコプラズマ肺炎とは

マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」という細菌に感染することによって起こる呼吸器感染症で、しつこい咳と頑固な発熱が特徴です。
小児や若い人の肺炎の原因としては、比較的多いものの1つです。
例年、患者として報告されるもののうち約80%は14歳以下ですが、成人の報告もみられます。
マイコプラズマ肺炎は1年を通じてみられ、冬にやや増加する傾向があります。
マイコプラズマ肺炎は、肺炎全体の約10-20%を占めていて、「うつる肺炎」とも言われ、数年に一度、大きな流行を起こすことがあると言われています。
 
カゼにしては、治りにくいと思ったら・・・
肺炎という名の割には、聴診器で呼吸音を聞いても異常がなく、外見だけではわかりにくい肺炎です。
普通の肺炎では、空気の通り道である気管支や、肺胞が傷害されるため、聴診器で効くとゼロゼロした痰が絡むような音が聞こえるのですが、マイコプラズマ肺炎は、気管支や肺胞の外部にある間質という組織で炎症を起こすため、ゼロゼロした音が出てこないのです。ただし、経過が長びくと、炎症が気管支や肺胞にも広がって、ゼロゼロした音が聞こえるようになります。

症状


マイコプラズマ肺炎の症状は「しつこい咳と頑固な発熱」が特徴です。
 
咽頭痛、咳や発熱などの風邪症状から始まり、だんだん症状が重くなると言われ、発熱や全身倦怠感(だるさ)、頭痛、痰を伴わない咳などの症状がみられます。咳は少し遅れて始まることもあります。
 
熱が下がった後も長期(3~4週間)にわたって咳が続くのが特徴です。
 
また、聴診器で聞いただけではわかりませんので、診断に時間がかることもあります。
 
多くの人はマイコプラズマに感染しても気管支炎ですみ、軽い症状が続きますが、一部の人は重症の肺炎に移行したり、髄膜炎や脳炎、心筋炎、ギラン・バレー症候群などの重い合併症を引き起こすこともあると言われています。
一般に、小児の方が軽くすむと言われています。

感染経路


患者の咳のしぶきを吸い込んだり、患者と身近で接触したりすることにより感染すると言われています。家庭のほか、学校などの施設内でも感染の伝播がみられます。感染してから発症するまでの潜伏期間は長く、2~3週間くらいとされています。
 
 

予防


感染経路はかぜやインフルエンザと同じですので、普段から、手洗いをすることが大切です。また、患者の咳から感染しますので、咳の症状がある場合には、マスクを着用するなど咳エチケットを守ってください。
 
マイコプラズマという細菌自体は熱に弱く、石鹸でも除菌ができると言われています。ですから、「マイコプラズマの感染力は比較的弱い」と言われることが多いようです。しかし、人から人へと感染し、大流行を起こすことがあるという意味では、「感染性は高い」という見方もあるようです。

治療


抗菌薬(抗生物質)によって治療します。
抗菌薬のうちでも、マイコプラズマ肺炎に効果のあるものは、一部に限られています。近年、マイコプラズマ感染症に通常使用される抗菌薬の効かない「耐性菌」が増えてきているとされていますが、耐性菌に感染した場合は他の抗菌薬で治療するなどします。
軽症ですむ人が多いですが、重症化した場合には、入院して専門的な治療が行われます。
咳が長引くなどの症状があるときは、医療機関で診察を受けるようにしましょう。