親の学び ~親学~

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親の学び「親学」とは

ー 親として学ぶ大切なこと
 

親学とは、親として学ぶべき大切なことを伝えるもの

親学(おやがく)とは、すでに親である方に関わらず、これから親になる方に対しても、親とは何か、親に求められることは何かなど、親として学ぶべき大切なことを伝えるものです。
 
親学は、感覚だけで伝えるものではありません。
化学的知見やデータなどの根拠に基づいて子育ての大切なポイントなどを学びます。
でも、それは難しい話ではなく、普段の育児と照らし合わせながら「なるほど」「だからこうなんだ」とイメージしやすく理解しやすいものになります。
 
あえて学びの場として勉強会のような時間を作る機会もありますが、それらの情報を普段の会話の中で必要に応じた育児のポイントとして気軽にお伝えできるように保育者も学んでいます。
 
法人の理事長でOLive保育園の園長は親学アドバイザーという資格を取得しており、様々な場所での講演等で親の学びの支援をしています。
 

親学として広く呼び掛けている3つの考え


  1. 親が子どもを産み育て、より良い命のバトンリレーをすること、親が最も責任を負うことであると同時に、それが親の自己実現につながる大きな喜びであることを深く自覚しましょう。
  2. 胎児期、乳児期、幼児期、児童期、青年期という、子供の発達段階に応じて子育てにあたって配慮すべき重点、つまり、発達課題が異なることをよく理解しましょう。
    (いつまでも赤ちゃん扱いをする、または、まだ幼く甘えたい段階、手助けが非常に必要な段階において適切な援助や手助けを行わない)
  3. 母性的な関わりと、父性的な関わりの役割を明確に理解し、両方が調和を保ちながら子育ての為に適切に機能するように意識しながら子供に関わりましょう。

 
学ぶこと、知ることで「親としての自信」につながります。
ぜひ一緒に学び、豊かな子育てをしていきましょう。
 

主体変容(しゅたいへんよう)


親学はどんなことに役立ちますかという質問があります。
もちろん「子供をどう育てるか」というのも親学の大事なテーマですが、もっと大切なのは、自分を育てること。
自らが成長するというのが親学の大切なテーマになります。
 
"育児"は"育自"なのです。
 
これを私たちは「主体変容」と呼んでいます。
 
周りを変える、他に依存するのではなく、自分自身を変えていく。ということです。
他に依存ばかりをしていると、自分の子の育ちを他人のせいにしてしまいます。
社会のせい、時代のせい、行政のせい、園のせい、保育士のせい、身内のせい、親戚のせいなどなど・・・
少し厳しい表現かもしれませんが、それは親の責任から逃げていることになります。
 
親は子どもにとって、人生最初の教師です。
 
「身だしなみをきちんとしなさい」と教育や指導をしたとしても、それを言っている大人がだらしない服装であれば伝わりません。
 
家の中を散らかしている親が、自分の子に「部屋をきれいに片付けなさい」「整理整頓しなさい」と言っても伝わらず、身に付くことはないでしょう。
 
「お年寄りを大切に」「高齢者には親切に」と言っても、大人が大切に親切にしている姿を見たことがなければ、子供たちに身に付くことはないでしょう。
 
思想家、作家、教育者である福沢諭吉の言葉にこのようなものがあります。
「道徳の教育は、耳より入らず、目より入るものなり」
 
自分が我が子に真似られてもいい姿になっているか、自分自身を見つめ直すことは、家庭教育の第一歩になります。
 
子供は教えたことの3割しか身に付かず、7割は見て感じたことで学び身に付くと言われています。
言葉よりも姿や行動で示すことが大きな教育になるわけです。
 
そして昔からよく言われることですが、「親」という漢字は、”木の上に立って見る”と書き、親の姿を現すよくできた漢字です。
 
これをもう少し解説すると、見るということから”目線”がキーワードになります。
どのような目線で見るか。
これには、鳥の目・虫の目・魚の目という3つの目線があります。
 
鳥の目:高いところから広く見る
虫の目:近づいてよく見る
魚の目:時代の流れ、潮流を的確に捉える
 
このような目線を意識して持つことで、我が子の姿がより見えて、育ちの方向が見えやすくなりますね。
 
「子供にとって親の在り方で育ちの全てが変わると言っても過言ではない」と言えます。
ですから、より良い子どもの成長、幸せな人生を願うのであれば、まずはこの大切な幼児期に自分自身を「より良い親として関われる自分に育てていくこと」が大切になりますね。
 
園では保護者の皆さんと一緒に、子も、親も、園も、互いに育ち合える関係性、環境づくりに努めてまいります。